人生で一度、体温計が42度という数字を指したことがある。それは、私にとって忘れられない、そしてその後の人生に大きな影響を与える経験となった。高熱は、単なる発熱ではなく、身体と精神に深い刻印を残す。今回は、42度の熱が私にもたらした後遺症と、それからどのようにして生活を立て直したのかを語りたい。あの日は突然だった。朝から体がだるく、熱っぽいと感じていたが、まさかここまで上がるとは思わなかった。昼過ぎには悪寒が止まらなくなり、意識が朦朧としてきた。測ってみると、体温計は見たことのない42度という数字を示していた。すぐに病院に運ばれ、点滴と冷却処置を受けた。高熱による意識障害で、その間の記憶はほとんどない。気がついた時には、数日が経過していた。一命は取り留めたものの、その後遺症は想像以上に深刻だった。まず、身体的な後遺症としては、慢性的な倦怠感が残った。以前のように活発に動くことができなくなり、すぐに疲れてしまうようになった。ちょっとした運動でも息切れし、日中の集中力も低下した。筋肉の衰えも感じ、以前は簡単にできていた家事や仕事も、以前より時間がかかったり、途中で休憩を挟まないとこなせなくなったりした。特に困ったのは、体温調節機能の異常だ。以前よりも寒さに弱くなり、少しでも気温が下がるとすぐに体調を崩しやすくなった。また、軽い運動でもすぐに顔が真っ赤になり、汗が大量に出るようになった。これは、自律神経の乱れが原因だと医師から説明を受けた。精神的な後遺症としては、集中力と記憶力の低下が顕著だった。高熱による脳へのダメージが原因だと言われた。仕事中に重要な情報を忘れてしまったり、簡単な計算ミスをしてしまったりすることが増え、以前のように効率的に業務をこなすことが困難になった。また、感情のコントロールも難しくなり、些細なことでイライラしたり、落ち込んだりすることが増えた。高熱時の意識が朦朧とした状態がフラッシュバックすることもあり、不安感や恐怖感に苛まれることもあった。この後遺症は、私の日常生活の質を著しく低下させた。しかし、私はこの後遺症と向き合い続けることを決意した。
高熱42度の後遺症とその後の生活